「これはクリリンの分」元ネタの真相!名言の誤解と映画・原作の徹底比較
『ドラゴンボール』の作中で屈指の熱量を誇るセリフとして、今なおネット上で引用され続けるフレーズ「これはクリリンの分」。敵を一撃打ち据えるごとに放たれる復讐のカウントダウンのような力強さを持ちながら、実は「原作漫画のどのコマを探しても見当たらない」「あの有名な『クリリンのことかーっ!!!!!』と混同されている」といった声が後を絶ちません。
2026年現在もゲーム『ドラゴンボール Sparking! ZERO』の盛り上がりや新旧アニメの再評価により、SNSや掲示板でミームとして再燃しています。本記事では、この名言が生まれた正確な出自や原作・アニメ・劇場版の違い、そして孫悟空の心理構造までを徹底的に解き明かします。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 要点1:「これはクリリンの分」は原作漫画のセリフではなく、TVアニメ版の戦闘シーンや劇場版『とびっきりの最強対最強』、ゲーム等のメディアミックスを通じて定着した表現。
- 要点2:原作屈指の咆哮「クリリンのことかーっ!!!!!」(原作322話)との混同が多く、ネットミーム化の過程でフレーズが再構築された。
- 要点3:鳥山明氏が描いた悟空の怒りは単なる正義感ではなく、「二度と生き返らない親友を理不尽に奪われた絶望と原初的怒り」に根差している。
【元ネタの真相】「これはクリリンの分」はどのシーン?「クリリンのことか」との決定的な違い
多くのファンが「ナメック星のフリーザ戦で悟空が放ったセリフ」として記憶している「これはクリリンの分」ですが、厳密な一次資料を辿ると原作漫画本編には一言一句一致するセリフは存在しません。
原作第322話でフリーザが放った「今度は木っ端微塵にしてやるぞ。あの地球人のようにな」という挑発に対し、激昂した悟空が返したのは伝説の叫び「クリリンのことかーーーーっ!!!!!」です。この圧倒的なインパクトを持つ原作シーンに対し、「これはクリリンの分(だ)!」というフレーズは以下の複数ルートからファンの記憶に刷り込まれました。
第一のルートは、TVアニメ『ドラゴンボールZ』のアニメオリジナル描写です。フリーザ戦において悟空やピッコロが猛反撃を仕掛ける際、散っていった仲間たちの無念を晴らすべく「これはクリリンの分!」「これはヤムチャの分!」と怒りの連打を浴びせる演出が挿入されました。
第二のルートは、1991年公開の劇場版『ドラゴンボールZ とびっきりの最強対最強』です。クウラ機甲戦隊やクウラ本体に追い詰められた悟空が、仲間を傷つけられた怒りを爆発させ反撃へ転じるカタルシスの中で、同種の強い感情ラインが描かれました。
これらが後年の大ヒット格闘ゲーム(『ドラゴンボールZ Sparking!』シリーズや『ドラゴンボール ファイターズ』など)で必殺技ボイスや掛け合いとして採用されたことで、「これはクリリンの分」という一撃必殺のフレーズが強固に定着したのです。

噂の真偽を徹底検証|原作漫画・アニメDBZ・劇場版の描写比較
各メディアによってセリフやシチュエーションがどのように異なっているのか、客観的な比較データをもとに整理します。
| 媒体・作品 | 実際のセリフ・該当シーン | 発話者・状況 | 編集部の見解・記憶のズレ |
|---|---|---|---|
| 原作漫画(其之三百二十二) | 「クリリンのことかーーーーっ!!!!!」 | 孫悟空(超サイヤ人)vs フリーザ | 原作の公式表現。悟空の怒りが頂点に達した瞬間であり、「〜の分」とは言っていない。 |
| TVアニメ『ドラゴンボールZ』 | 「これはクリリンの分だ!」「あいつの痛みを思い知れ!」等の連打 | ピッコロ / 孫悟空 vs フリーザ(引き伸ばし・戦闘追加シーン) | アニメ独自のアクション尺確保によるセリフ追加。視聴者の記憶に強く残る要因となった。 |
| 劇場版『とびっきりの最強対最強』 | 傷ついた仲間を思い出しながらの反撃描写・変身シークエンス | 孫悟空 vs クウラ | 「理不尽に傷つけられた仲間たちの恨みを晴らす」という構造がナメック星編と完全に重なる。 |
| 歴代対戦アクションゲーム | ラッシュ格闘・メテオスマッシュ時の掛け声ボイス | 孫悟空(Z前期 / Z中期)等 | テンポよく打撃を当てる爽快感と合致し、ネットミームの直接的震源地となった。 |
【実態検証】スーパーサイヤ人覚醒の理由と悟空が抱えた「絶望の深さ」
なぜ悟空にとってクリリンの死は、全宇宙の運命を左右するスーパーサイヤ人覚醒の引き金になり得たのでしょうか。単なる「親友がやられたから」という言葉だけでは片付けられない、当時の設定上の絶望感が存在します。
当時、地球の神龍(シェンロン)による蘇生ルールは「同じ人間は一度しか生き返らせることができない」という厳格な制約がありました。クリリンは過去にピッコロ大魔王配下のタンバリンによって一度命を落とし、ドラゴンボールで復活を果たしています。
つまり、ナメック星でフリーザの手によって爆殺された瞬間、悟空の認識では「クリリンは二度とこの世に戻ってこられない完全な死」を迎えたことになります。ナメック星のポルンガの仕様(何度でも生き返らせることが可能)を悟空たちが詳しく知るのは戦いの後のことです。
かつて天下一武道会で切磋琢磨し、亀仙人のもとで同じ釜の飯を食った無二の親友。その命が永久に奪われたという底知れぬ絶望と理不尽さへの拒絶が、サイヤ人の穏やかな心を怒りで完全に塗りつぶし、伝説の変身を完成させました。

一般に知られていない盲点とネットの誤解|鳥山明氏が描いた「純粋な怒り」
ネット上では「悟空は正義の味方としてフリーザに鉄槌を下した」と美談化されがちですが、原作者・鳥山明氏が生前の特番インタビューや自著関連の解説で明かしていたニュアンスは異なります。
鳥山氏は生前、「悟空には正義のために戦っているという意識はあまりない」「ただ強いヤツと戦いたい、大切な仲間を守りたいという純粋で極めて個人的な動機で動いている」と語っていました。
「これはクリリンの分」というフレーズが放つ報復のニュアンスは、一見すると少年漫画の王道ヒーロー的ですが、その本質は「理不尽な暴力を振るう侵略者に対する、剥き出しの個人的復讐心」です。覚醒直後の悟空が悟飯に対して放った「星ごと消えてなくなっちまう前にな…!」という冷徹な台詞からも、正義の執行者ではなく、怒り狂った一個の戦士としての凄みが際立ちます。
【プロの結論】作品を120%楽しむための鑑賞基準
「原作至上主義」で楽しむか、「アニメ・メディアミックス展開」を含めて愛好するかによって、この名言に対する評価軸は異なります。
- 原作漫画を重視する人:鳥山明氏の研ぎ澄まされたコマ割り、無駄を削ぎ落とした「クリリンのことかーーーーっ!!!!!」の破壊力を噛み締めるのが最適です。
- アニメ・ゲーム・ミームカルチャーを楽しむ人:野沢雅子氏の魂揺さぶる演技や、必殺技演出として昇華された「これはクリリンの分だ!」のダイナミックな爽快感を堪能するのがおすすめです。
ネットミーム化の経緯と現代の反響|なぜ語り継がれるのか
「これはクリリンの分」がネットカルチャーにおいてここまで普遍化した理由は、その汎用性の高さにあります。
2000年代初頭の2ちゃんねる(現5ちゃんねる)やふたば☆ちゃんねるにおいて、「これは〇〇の分!」「そしてこれが貴様の分だ!」というテンプレ改変が流行しました。理不尽な仕打ちを受けたキャラクターが逆転劇を果たす際や、ゲームのコンボ動画、さらには日常の愚痴を晴らす投稿の定番構文として定着した経緯があります。
さらに2024年から2026年にかけて、世界的大ヒットとなった新作ゲームやリマスター映像の拡散により、Z世代や海外ファンにもこのミームが逆輸入。「Kuririn no Bun(For Krillin)」としてグローバルな共通言語にまで成長を遂げています。
【これ は クリリン の 分】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:原作漫画で「これはクリリンの分」というセリフは本当に出てこないのですか?
A1:はい、完全版やコミックス全編を確認しても同一のセリフは存在しません。原作での該当場面は「クリリンのことかーーーーっ!!!!!」です。TVアニメ版のオリジナルセリフや劇場版、ゲームの音声が複合して記憶に定着したものです。
Q2:クリリンはなぜフリーザに爆破されたのですか?
A2:悟空が放った特大元気玉によって倒されたかに見えたフリーザが生き残っており、激怒して奇襲を仕掛けたためです。ピッコロを凶弾で撃ち抜いた直後、逃げ場のないクリリンを念力(サイコキネシス)で空中へ浮かせ、悟空の目の前で爆砕しました。
Q3:劇場版『とびっきりの最強対最強』で悟空は何と言って変身したのですか?
A3:クウラに痛めつけられた傷ついた小鳥(命)を救う過程で怒りを静かに高め、「お前たちを許しはしない…!」という決意とともに超サイヤ人へと覚醒しました。直接「クリリンの分」とは叫んでいませんが、仲間への想いが変身の鍵となる演出が共通しています。
まとめ:名言が時代を超えて愛される理由
「これはクリリンの分」という言葉が30年以上の時を経ても色褪せないのは、単なる記憶違いや誤解を超えて、孫悟空とクリリンという二人の戦士が紡いだ絆の強さを誰しもが心から理解しているからです。
言葉の厳密な発祥がアニメやゲームであったとしても、親友を理不尽に奪われた悟空の憤怒と、それを拳に乗せて叩き込むカタルシスは『ドラゴンボール』という作品が持つ最大の熱源です。今一度、原作コミックスやアニメ版を見返し、その圧倒的なドラマと迫力を体感してみてください。 (出典: これ は クリリン の 分(Yahoo!ニュース))